肝気鬱結の漢方処方、加味逍遥散アッパレ2)

更年期障害][加味逍遥散]漢方薬局の日常、1)の続き、加味逍遥散から始まり、更年期障害の一番手

加味逍遥散は、1107年、宋時代の太平恵民和剤局方という、ネーミングがとてもおしゃれな医学書に記載されています。
1000年以上の人も、加味逍遥散が効果を発揮する、更年期障害自律神経失調症うつ病等に悩まされていたんでしょうか、いつも不思議に感じます。

話は変わりますが、漢方医学医学書のネーミングは素晴らしく、ニキビの特効薬ともいえる清上防風湯が記載されている万病回春、葛根湯が記載されている2000年前の医学書の傷寒雑病論、唐時代の備急千金要方等、なかなか凝った医学書名です。
ほかにも数百種類から千種類ぐらいはあると思いますが、ほとんどがこんな感じにネーミングされています。

加味逍遥散構成生薬
柴胡(サイコ)芍薬(シャクヤク)
蒼朮(ソウジュツ)当帰(トウキ)茯苓(ブクリョウ)山梔子(サンシシ)牡丹皮(ボタンピ)
甘草(カンゾウ)生姜(ショウキョウ)
薄荷(ハッカ) ★ 漢方医学では、1000年以上前からハーブが利用されているのにビックリします。

日本での目標及び適応症は
頭痛や頭重があるかた(肝うつ症状、頭が締め付けられるような、又は帽子を被っている様など)・のぼせよりも、のぼせ傾向のほうが正確です・肩こり・倦怠感があり→やる気がない、食欲不振や便秘する者。
不定愁訴がある者」、加味逍遥散ターゲットの人は漢方薬局で問診中、ご自身の症状が把握できなく多くの病状を訴えるケースが多く、漢方薬局の店主が処方決定の際に惑わされる
ことがほとんどです。
加味逍遥散の漢方薬局での応用範囲等、肝臓病・うつ病自律神経失調症・ノイローゼ・多汗症・「神経症」・「不眠症」・「更年期障害」・「月経不順」→気滞血瘀から起こる・「胃神経症」・「胃アトニー症」・「胃下垂症」・「胃拡張症」・「便秘症」
・「湿疹」など 。
3)では、加味逍遥散の応用を解説します。