漢方薬局の日常、漢方で神経症対策、日本人の2人に1人が睡眠障害の記事から(1 不眠症改善例

漢方薬局専門で約30年の桂林堂薬局、最近10年で問い合わせ内容の内、最も多いのが神経症に関係するものです。
うつ病自律神経失調症、パニック症、統合失調症など、年齢性別関係なく多い病気です。
漢方薬で、これら病気になんとかならないのかといつも考えている最近です。

漢方で神経症対策、日本人の2人に1人が睡眠障害の記事から

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漢方で神経症対策、日本人の2人に1人が睡眠障害の記事から(1

現代社会は、神経を興奮させる要因が多すぎます。

夜中まで明るい明りやネオン、刺激的な意味のないテレビ、刺激的な情報氾濫(ネットや携帯)など、数えきれません。

成人した大人ならともかく、未成年のこれから成長していく子供には、心・体にも刺激を与えすぎているように思います。

人間の睡眠には、脳内ホルモン、夕方になると増えてくるメラトニンというホルモンがあります。

このメラトニン(免疫にも関係する)は、こうした刺激に常時さらされしすぎると、ホルモン分泌に異常が生じ、寝つきが悪い、覚め易い、眠れない等の睡眠障害に陥ります。

子供の時からこのような環境を少しでも減らしてゆく努力が必要だと思います。

大人にも同じことが言え、少しでも、刺激のある環境から遠ざかる環境が必要になります。

2.3000年前に完成した漢方医学は、このメラトニンや、癒しのホルモンのセロト二ン分泌を促す働きがあり、セロト人の材料にもなるトリプトファンを食事より摂ることも重要です。

睡眠異常の漢方薬局での漢方処方対策、改善例は大変多く、まず一例のみ紹介します。

職業は駅前にある多忙な不動産屋の50代後半の主人、坑神経薬服用中。
言葉のつまりがひどく、ひっきりなしにお客さんが来るのに言葉がうまく話せないので大変困っていました。
神経過敏で、不安感が強く、眠ってもすぐに覚めてしまうらしい。

ほとんど眠れないといっていて、それに言葉に自信がないので1年中マスクをしています。
免許の更新時も、担当官から、写真撮影の時にはずせと言われたぐらい、1年中マスクをして、実際に会話しても、相手に通じるのに相当の時間がかかり、仕事にも影響を与えていて、話せない時にはベッドに横になって店を閉めるとのことです。

漢方薬服用6か月ほどになると、言葉のつまり、不安感情(独身です)、睡眠異常(寝つきが浅く、すぐに覚めてしまう)等の症状は80%ほど軽減して、仕事にも熱心に取り組んでいます。
この方は、漢方薬局、桂林堂で漢方薬を7年間服用中です。


メラトニンとは
メラトニン」は1958年に初めて発見され、眠りを誘うホルモンとしてよく知られています。

メラトニンは脈拍、体温、血圧を低下させることによって睡眠と覚醒のリズムを上手に調整し、自然な眠りを誘う作用があります。

このメラトニンを分泌するのは脳の松果体と呼ばれている部分で、松果体は網膜が受ける光の量というデータを受け取り、その情報をもとにメラトニンの分泌量を決定します。
目に入る光の量が減ると、それを感知した松果体メラトニンを分泌します。→つまり部屋も暗くしてから眠れということです。

メラトニンには、太陽の光が朝に目に入ってから15時間前後たたないと分泌されないという性質があります。
外が明るい時昼間にはほとんど分泌されず、夕方以降暗くなってくると分泌量が増えてきます。夜になるとさらに増えて、午前2時頃に分泌量がピークに達します。これが正常のリズムです。

眠る前に部屋をすこし暗くすると眠りに入りやすいのは、メラトニンの働きをうまく利用によるものです。