生活習慣病の予防を漢方薬で

生活習慣病などで増加している脳梗塞動脈硬化の予防が重要と丹参製剤


アテローム動脈硬化により頸動脈などの血管内部に脂肪の塊(アテローム)による血栓ができ血管が詰まってしまうものです。
心原性は、心房細動や心筋梗塞などによって心臓に出来た血栓が脳にまで運ばれ、脳の血管を詰まらせるものです。

高血圧等の対策が進みラクナ梗塞は減少傾向にあります。 その一方で、生活習慣病(糖尿病=特に注意・肥満・高脂血症)は増加傾向にあり、アテローム・心原性は増加 の一途をたどり、その治療として、血管をきれいにすることと、血栓をでき難くすることが重要だと思います。





人気の漢方生薬、丹参の働きと応用

●この生薬は、心臓や血の治療薬で、心臓疾患と脳の循環障害に有効であることは臨床試験で明らかにされています。
●神農の草本書には"心臓および腹部の邪気"の治療薬として取り上げられています。神農がこの生薬に与えた別名には蝉を止める草という意味があります。
●丹参は、心臓の血の虚が関連している可能性のある不眠症や動悸にも有効です。 【基原(素材)】…シソ科Labiataeタンジンの根。主産地:中国四川省


薬理作用」「臨床応用」 活血、調経、鎮痛薬として、月経不順、月経困難症、産後の腹痛、胸痛、乳腺腫脹、リュウマチ、神経衰弱。
心筋梗塞狭心症の治療薬として用いられる冠心Ⅱ号方にはせんきゅう、降香、紅花、赤芍とともに用いられる。 「処方例」丹参湯、丹参散、冠心二号方

丹参を利用した漢方制剤 冠心二号方:「解説」(中医学)あまりにも有名な処方で、ごく最近、中国で考案された漢方処方です。
働きと作用 コレステロール中性脂肪など血液中の脂質成分の検査などの疑いが出てきたり、ホルター心電図などには特別問題が見つからないなど、生活習慣病動脈硬化が年齢とともに起こります。
冠心二号方には動脈硬化の予防と改善など、特に、狭心症心筋梗塞脳卒中のもとになる粥状動脈硬化症などの予防に応用する 冠心二号方:「構成」
丹参(たんじん): 川窮(せんきゅう):芍薬(しゃくやく):紅花(こうか):香附子(こうぶし):木香(もっこう): 

<血小板凝集抑制作用> ◆ 冠心二号方・丹参の主な作用

◆血管内部が硬く狭くなる動脈硬化が、コレステロール中性脂肪など血液中の脂質成分が、高くなる高脂血症によって促進されることは良く知られています。
◆丹参には、血液中のコレステロール中性脂肪を取り除く作用があり、血液のながれを良くする作用とあいまって、動脈硬化の予防と改善に力を発揮します。特に、狭心症心筋梗塞脳卒中のもとになる「粥状動脈硬化」(血管内壁にコレステロールなどがたまり粥状のかたまりをつくった結果、血液の流れが阻害されて起こる動脈硬化)をを取り除く作用が、丹参ならではのものといえます。